5.STP基本戦略
5.STP基本戦略
STP 基本戦略
(セグメント:区分 ターゲッティング:目標設定 ポジショニング:位置づけ)
a. コストリーダーシップ戦略
c. 集中戦略
b. 消費者への対応
a. セグメンテーション
i. 市場細分化の軸
b. ターゲティング
i. ターゲットへの接近
c. ポジショニング
i. ポジショニングと連想
b. 4Pの各要素と意思決定すべき内容
現在の環境分析後に行う基本戦略として3つある。一つ目は、製造、流通のコストを削減して市場での大きなシェアを獲得するコストリーダーシップ戦略。これは、市場シェアが高く資本力がある企業に向いている。二つ目は、市場の多くから評価されている重要な顧客ベネフィットを他社より優位に提供する差別化戦略。これは、狙った差別をなせる強みを作る必要がある。三つめは、一つか二つの狭い市場セグメントに絞り込んで集中する集中戦略。これは、今あるセグメントを理解し標的とするセグメントに対してコストリーダーシップか差別化を追求する。
マーケティング・マネジメントは、標的とする顧客を選び、優れた顧客価値を作り出し顧客を作り、維持し増やすために行われる意思決定、そのための活動管理のことを言う。まず初めに、マーケティング環境を分析しセグメンテーション、ターゲティングを決める、そのうえでポジショニングを行いマーケティングミックスを決定・管理する。マーケティングにおける市場とは、消費者の集合を表す。消費者への対応として消費者に同じ対応をするマスマーケティング、特定の消費者に個別に対応するワントゥワンマーケティングがある。しかし、消費者とは、異質的でありそれぞれ異なっていることを意識すべきである。
ほかにも、市場を分割して自社に有益なグループを標的としてアピールするSTPマーケティングがある。STPマーケティングのプロセスとしてS:セグメンテーション(市場の細分化)をしT:ターゲティング(標的市場の選定)をしたのち、P:ポジショニング(差別優位性の確立)をする、STPがある。
セグメンテーションとは、ある観点からみて市場をグループ化して分けることである。市場を細分化するうえで軸となるのは、人口統計面,地理的,心理的,行動的変数でここで分けられたグループをセグメントと呼ぶ。
ターゲッティングとは、市場細分化によって分けられたセグメントのうち自社が対象とすべきセグメントを選ぶことで、この際に注意すべき点として自社のことを理解する、客観的指標を示す、ターゲットの接近方法を理解し選ぶということがあげられる。ターゲットへの接近方法として挙げられるのは、特定セグメントに集中する単一ターゲットアプローチ、複数のセグメントにマーケティング手段を分ける複数ターゲットアプローチ、いくつかのセグメントを1つにまとめてマーケティングをする結合ターゲットアプロ―チがある。
ポジショニングとは、自社製品が他社製品より魅力的かつ独自的であるという認識をあたえることである。ポジショニングで重要な点は、特化すること、他社と異なる独自性を持つこと、自社製品と結びつきのあるコンセプトやイメージに継続性をもつことである。またポジショニングは連想も重要で、この商品ならこの能力はもちろんあると思わせる類似的連動がある。
マーケティング・マネジメントの基本枠組みとして顧客を獲得し維持し増やすためには、企業の積極的活用が不可欠である。企業が積極的に活動するために操作できるマーケティングの要素をマーケティングミックスという。この要素は4Pからなり、どのような商品を作るか(プロダクト),いくらで売るか(プライス),どこで売るか(プレイス),どのように知らせるか(プロモーション)に分けられる。このマーケティングミックスを展開するうえで4pの個々の要素が相互に関係しあっているかという内的一貫性、4pの組み合わせと企業の直面しているマーケティング環境が相互に整合したものとなっている外的一貫性を意識するのが良い。ここでは、4pによって何を行うのか、どのように関連付けされているかを考えることが重要である。これらを踏まえたうえで、STP及びマーケティングミックスの決定とその管理のことをマーケティングマネジメントと呼ぶ。