【マーケティング論】12.マーケティングコミュニケーション
12.マーケティングコミュニケーション
- プロモーションとは
-
プロモーションミックス→統合型マーケティング・コミュニケーション
- 広告
- 広告の定義
- 広告主がはっきりしている
- 人間以外の媒体を料金を支払って利用する
- 伝えたいことがある
- 誰に伝えたいかがはっきりしている
- 広告活動を通して達成したい目的がある
- 広告の役割
- ミクロ的機能
- 情報提供
- 説得
- リマインド
- マクロ的機能
- 媒体に基づく分類
- マスコミ四媒体広告
- テレビ
- ラジオ
- 新聞
- 雑誌
- インターネット広告
- メール型広告
- テキスト広告
- ディスプレイ広告
- 連動型広告
- オンライン動画広告
- プロモーション・メディア広告
- OOH広告
- 屋外広告
- 交通広告
- 折込広告
- フリー・ペーパー
- POP広告
- 電話帳広告
- 展示・映像
- 表現に基づく分類
- 理性的訴求広告と感情的訴求広告
- 実証型広告
- 比較広告
- ティーザー広告
- プロダクト・プレイスメント
- セールス・プロモーション
- 主体と対象による分類
- 流通業者向けSP
- 消費者向けSP
- 価格訴求型SP
- 値引き
- キャッシュバック
- クーポン
- 体験型SP
- サンプリング
- インセンティブ提供型SP
- 封入プレミアム
- クローズド懸賞
- セールスプロモーションの特徴
- 短期即効性がある
- 効果測定が可能
- 多様な手法が存在する
- セールスプロモーションのデメリット
- SP計画と評価における長期視点の欠如
- 価格訴求プロモーションの偏重と非効率性
- パブリシティ
- 人的販売
プロモーションとはマーケティング・ミックスを、Product、Price、Place、Promotionの4つのカテゴリーに分類した時のPromotionに当たるどのように知らせるかの部分であり、消費者に製品やサービス(ときには企業自体)の存在価値を認知させ、交換を持たせ、購買を促すための諸活動である。
さらにプロモーションは、広告、セールス・プロモーション、パブリシティ、人的販売の四つのプロモーションミックスに分類することができる。この4つのプロモーションミックスを組み合わせて、包括的なマーケテイングコミュニケーション戦略を実行することを統合型マーケティング・コミュニケーションという。統合型マーケティングコミュニケーションには、流通業者から消費者にむけて製品の販売を促す施策であるプッシュ戦略とプロモーションを説教的に行うことで、消費者から流通業者に製品を求めさせ注文を促すプル戦略がある。
広告を定義する5つの要素として、①広告主がはっきりしている、②人間以外の媒体を料金を払って利用する、③伝えたいことがある、④誰に伝えたいかがはっきりしている、⑤広告活動を通して達成したい目的がある、ということがあげられる。
そのような広告の役割は、企業にとって広告が果たす機能であるミクロ的機能と、広告が社会全体に対し果たす機能であるマクロ的機能に分けることができる。ミクロ的機能の詳細としては、情報提供、説得、リマインドがあげられ、ミクロ的機能こそが広告の機能の本質となる。
また広告は、媒体や表現に基づいて分類することができる。ここでは、媒体とは広告メッセージをオーディエンス(受け手)に到達させるために手段とする。
まず広告を媒体に基づいて分類すると、マスコミ四媒体広告、インターネット広告、プロモーション・メディア広告の三つに分けることができる。コミュニケーション内容に制約を与え、広告予算の大部分を占めるため、媒体選択は広告活動における重要な要素である。
一つ目のマスコミ四媒体広告とはテレビ、ラジオ、新聞、雑誌のマスコミ四媒体に掲出される広告である。
二つ目にインターネット広告とはインターネットに接続する端末全般をメディアとして活用した広告の総称であり、メール型広告、テキスト広告、ディスプレイ広告、連動型広告、オンライン動画広告などがある。
三つ目のプロモーションメディア広告とは、時間的・空間的に購買や行動に近い媒体を利用して掲出される広告であり、OOH広告、折り込み広告、ダイレクト・メール、フリー・ペーパー、POP広告、電話帳広告、展示・映像などがある。OOH広告とは戸外で接する広告で、高い親近性効果が期待される。親近性効果とは、直前に接触した広告が購買行動に影響を与える効果である。さらにOOH広告は屋外広告と交通広告に分類できる。屋外広告とは城島たは一定の期間継続して野外でオーディエンスに表示される広告で、フリークエンシーが高いとされる。また交通広告とは、移動性のある車両や、その施設に付随する広告である。フリークエンシーが高く、広告への接触時間が比較的長いことが特徴である。またプロモーションメディア広告のPOP広告は店頭、陳列棚など消費者が製品を購買する時点で掲出される広告である。コミュニケーション効果だけでなく、売り場演出や製品陳列の役割も果たす。
媒体による分類の次に、表現に基づく分類をすることができる。広告を表現に基づいて分類すると、理性的訴求広告と感情訴求広告、実証型広告、比較広告、ティーザー広告、プロダクト・プレイスメントの5つが挙げられる。
またプロモーションミックスの二つ目として、セールスプロモーションがある。セールスプロモーションとは、短期的、即効的に売上を伸ばすため、あるいは競合ブランドからの買い替えを促すために行われる様々な活動である。プロモーションがマーケティング・コミュニケーション全体を意味するのに対し、セールスプロモーションは消費者の購買行動を直接的に刺激づける手段としての販売促進を意味する。セールスプロモーションは主体と対象によって、流通業者向けSPと消費者向けSPに分けることができる。さら消費者向けセールスプロモーションは、価格訴求型プロモーション、体験型プロモーション、インセンティブ提供型プロモーションの三つに分けることができる。
一つ目の価格訴求型プロモーションとは、商品の価格を一時的に値引きすることによて消費者の購買行動を刺激する活動である。価格訴求型のプロモーションは値引き、キャッシュバック、クーポンの3種類があある。
値引きとは、通常の店頭価格よりも安い価格で販売することであり、大幅に値引きされた商品は、ロス・リーダーと呼ばれる。ロス・リーダーばかりを狙って購買する消費者はチェリー・ピッカーと呼ばれる。
次にキャッシュバックとは、消費者に対しt、購買代金の一部を返金することである。最後にクーポンとは、購買時に提示すると対象商品に対して一定額がなされるけんのことであり、製造業者、小売業者ともに非常によくもちいる手段である。
次に体験型プロモーションとは製品それ自体を実際に試してもらう機会を提供することによって、特徴や良さを体験させ、消費者の購買行動を動機づける手法である。サンプリングなどがこれにあたる。
消費者向けセールスプロモーションの最後にインセンティブ提示型プロモーションがある。インセンティブ提示型プロモーションとは、プレミアムによって消費者の購買行動を刺激づけようとする活動である。商品を買えば魅力的な景品がついてくる、景品が当たる機会が得られるといったことが購買動機へとつながる。インセンティブ提示型プロモーションにも種類があり、封入プレミアムとクローズド懸賞に分けられる。封入プレミアムとは商品に景品をつけておき、商品を買えば必ず景品も手に入るという手法である。プレミアムの付け方として、商品の中に景品を入れるインパック・プレミアムと商品パッケージの外につけるオンパック・プレミアムがある。またクローズド懸賞とは商品の購買を条件に応募させることによってプレミアムを提供する手法である。
以上のようなセールスプロモーションは、短期即効性がある、行動変容に効果測定が可能である、多様な手法がある、という特徴がある。一方で、セールスプロモーションのデメリットとして、SPの計画と評価における長期的視点の欠如と価格訴求プロモーションの偏重と非効率性というものが挙げられる。
このように、マーケティングミックスは様々な手法や種類に分類することが可能である。企業は、このようなマーケティングミックスをうまく組み合わせて、マーケティングコミュニケーションを行う。