4.顧客関係の構築 消費者行動
4.顧客関係の構築 消費者行動
- 顧客関係の構築
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顧客価値(=顧客の知覚価値)=(総顧客価値) - (総顧客コスト)
- 総顧客価値を増大させる
- 総顧客コストを減少させる
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顧客ロイヤルティロイヤルティ...あるブランドに対して一貫した購買を実現させる好意的態度ブランド・ロイヤルティ、ストア・ロイヤルティ
- 顧客ロイヤルティが重視される背景
- コモディティ化...製品やサービスの差別化が困難な状況だから
- 情報技術の発達...顧客管理や顧客サービスの向上が可能になるから
- 顧客パワーの増大...顧客が製品に関して充分な情報を持つから
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...顧客ロイヤルティを赤める要因の一つ
- 購買・使用によって生じる感情的反応
- 購買・使用を通じて形成される心情的評価
→ニーズがどの程度満たされたかの受け止め方
- 消費者行動
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消費者行動モデル→マーケティングと消費者行動は密接に関係している
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問題認識=生活上の課題の認識
- ニーズ...人間の基本的な要求
- ウォンツ...特定の対象に向けられたニーズ
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情報探索→消費者の製品に関する事前知識と関与に左右される
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内部情報探索=知識
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外部情報探索=広告、POP、チラシ、店頭の説明、クチコミなど
その後、選択肢の絞り込み
=入手可能集合→知名集合→考慮集合→選択集合→選択
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代替案評価評価基準と評価ルールに従ってだいたいブランドを比較・評価評価プロセス...信念→態度→意図
- 購買決定
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ブランドロイヤルティ=関与度高、特定のブランドを購買する行動
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リピート購買=関与度低、惰性で購買する行動
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バラエティシーキング=飽きた結果、好奇心から別のブランドを購買する行動
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ブランドスイッチ=同カテゴリーの別ブランドを購買する行動
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購買後行動→使用や消費を通して製品の再評価
- 満足・不満足の整形
- 口コミを介して他者へ伝達
マーケティングと消費者行動は密接に関係しており、有効なマーケティングを実施するには、顧客、すなわち消費者の心理・行動を理解することが必要不可欠である。つまり、企業にとって顧客関係を構築することは大切になってくる。
マーケティングコンセプト企業では、逆さまのピラミッドの頂点に顧客が位置づけられる。これは、顧客に対して満足を与えるのは現場の従業員であり、中間管理職は現場の従業員が顧客に充分なサービスを提供できるように支える役割を担うとされ、経営陣はピラミッドの最下層に位置し、優秀な中間管理職を雇用し支援する役割をもつ。このピラミッドではどのレベルの管理職も顧客を知り、接し、サービスを提供することに関わる必要があるとされる。
このような企業では、顧客が購買に関わる意思決定をいかに行うかを理解することが重要になってくる。つまり、顧客の知覚価値を正確に認識する必要がある。ここでの知覚価値とは、顧客が知覚する特定製品に対して顧客が期待する経済的、機能的、心理的ベネフィットを総合した総顧客価値と特定製品を評価、入手、使用、廃棄する過程において顧客が見積もったコストの総合である総顧客コストの差分である。売り手は自社の提供物が書いてからどのように評価されているかを把握するために、競合他社と比較して総顧客価値と総顧客コストを査定する必要がある。そこで、顧客の知覚価値が劣勢にある売手は、総顧客価値を増大させるか、総顧客コストを減少させる必要がある。
顧客価値が上昇すると、顧客ロイヤルティが上昇すると考えられている。ここでのロイヤルティとは、あるブランドに対して一貫した購買を実現させる好意的態度であり、顧客が金銭的もしくは個人的な犠牲を払ってまでも、企業とのリレーションシップを強化したいと望むことである。ブランドが対象である場合はブランドロイヤルティ、店舗が対象の場合はストアロイヤルティと呼ばれる。近年顧客ロイヤルティが重視されている背景が3つある。一つめは製品やサービスの差別化が困難な状況であるというコモディティ化である。二つ目は情報技術の発達によって顧客管理や顧客サービスの向上が可能になったため、顧客情報を活用して顧客のオファーの提供が可能になる。最後に顧客が製品に対して充分な情報を持つことにより情報をコントロールして自社に有利なように消費者を操ることが困難になったために生じた顧客パワーの増大がある。
さらに顧客ロイヤリティを高める最大の要因として、顧客満足がある。ここでの満足とは、製品の購買・使用によって生じる感情的反応と、それを通じて形成される心情的評価である。顧客満足が形成されるためには、購買前のパフォーマンスへの期待(期待水準)と購買後のパフォーマンスへの知覚(知覚水準)の不一致の大きさが重要になる。満足を高める方法としては、期待ちをそのままに知覚パフォーマンスを上昇させるか、期待値の上昇よりも知覚パフォーマンスの上昇を大きくするかの二択になる。
以上のような消費者行動はマーケティングと密接に関係しており、有効なマーケティングを実施するには、顧客すなわち消費者の心理・行動を理解することが必要不可欠である。そこで消費者購買のプロセスは、問題認識、情報探索、代替案評価、購買決定、購買後行動の五段階に分解できるとされている。
まず問題認識とは、消費者の生活上の課題の認識である。目標の状態と現実の状態のズレが闘値より上であった場合に問題認識に至る。そこで現実に直面する問題は製品を消費することによって解決されるという認識を持つため、消費者の欲求を喚起する必要がある。その欲求は、人間の基本的な欲求であるニーズと特定の対象に向けられたニーズであるウォンツがある。
次に消費者はその問題を解決するために情報探索を行う。ここでは2種類の情報探索があり。一つは知識である内部情報探索であり、もう一つは広告、POP、チラシ、店頭説明、クチコミなどの外部情報探索がある。情報探索の程度は消費者の製品に関する事前知識と関与に左右される。また情報探索を通じて、消費者はブランドの選択肢を絞り込む。その絞り込みは、入手可能集合、知名集合、考慮集合、選択集合の順でだんだん絞られていく。考慮集合で主要な選択肢を考慮対象とし、選択集合で最終的な選択肢に絞られる。
そして三つ目に消費者は地震の評価基準と評価ルールに従いながら、収集した情報や知識に基づいて代替案評価を行う。その評価プロセスは信念、態度、意図の順で行われる。ここでの信念とは人があるもん痛いして抱く考え・イメージであり、態度とは、人が物事や考えに対して持続的に有する好意的/日好意的な評価、感情、行動の傾向である。
そして四つめに購買行動を起こす。ここでの消費者の購買行動には一定の4つのパターンがある。一つ目は、消費者の製品関与度が高く、ある特定のブランドを反復して購買するブランドロイヤルティ。二つ目は、関与度の低いカテゴリーにおいて、一度買ったブランドを惰性で続けて購買する反復購買。三つ目は、現在の自分のブランド選択に飽きた結果、好奇心から別のブランドに切り替えて購買するバラエティシーキング。四つ目は、普段購買しているのとは異なる、同じカテゴリーの別のブランドを購買するブランドスイッチである。
最後に購買した製品の使用や消費を通して、製品の再評価が行われ、知識が更新される購買後行動が起こる。再評価によって満足や不満足が形成され、口コミを介して他者へ伝達される。